2014/04/20

Day 363: ノーザンテリトリー爆走計画4/Daly Waters to Kakadu

2013年10月27日日曜

おはようございます。
本日も快晴・快眠・快食・快便、二日酔いなしのカンレキーズです。(「あたりめぇよ!」という声が聞こえてきそうです)

本日の予定走行距離は600キロ弱ですので、昨日のように早起きする必要はありません。
しかしそこは体が目覚めちゃう早起きが得意なカンレキーズですから、7時には集合して、木陰でゆったり朝食。

食う飲む寝るだけで終わったダーリー・ウォーターズに別れを告げ、今日の目的地であるカカドゥ国立公園へ向かって、さらに北へ走ります。

いざ出発!
昨日、一昨日と比べて明らかに木々が高くなっています

道路の脇にアリ塚がたくさん出てきました
旅人の悪戯心なんでしょうか、
時々Tシャツやブラジャーをかぶっているものもアリ

カカドゥまでの道のりの途中、メンバーの希望があれば寄ろうかな~、くらいに考えていたスポットがありました。それが、ダーリー・ウォーターズから北に約200キロの地点にある『マタランカプール・ネイチャーパーク』です。

ここの売りは、ズバリ、温泉です。

とは言っても、日本人の私たちが想像するような熱めの野外天然風呂ではなく、ちょっとあったかい水が湧き出た、自然の温水プールのようなものです。

スチュアート・ハイウェイから右に入って少し行くと、休憩施設にもなっている小さな国立公園(Elsey National Park)が出現します。

標識はわりと分かりやすいのですが、
時速100キロ超で走ってるところに
たった2キロ手前で案内を出されるのがどうもね

この公園内にはお店も給油所もありますので、休息がてら立ち寄るには良いスポットです。
お子様連れでしたら、もう必ず立ち寄ったほうが良いくらいオススメです。

なぜならば・・・

いよいよ南国感が溢れてきました
しかしこの木々には奴らが・・・

子供たちはまず、このパーク内で遭遇できる動物たちに歓声を上げるでしょう。

絵の具をぶちまけたような
オレオレ色彩のインコたちもたくさん
もはやいない方が不思議なくらいの自然さで
クジャクも闊歩しています

野生のワラビー発見!
左に幼いワラビーを連れているのが分かりますか?
こうして見ると保護色なんですねぇ

あるいは歓声が悲鳴に変わるかもしれませんが、もっとも目を引くのは木々に群れをなすあの大群です。

出ました、フルーツバット!
木々の一本一本にびっしりです
一瞬、「実かな・・・?」と思うくらい
惜しくも群舞を撮りそこねましたが、
大群が一度に飛ぶ光景は圧巻!
陽の光に皮膜が透けて、きれいでした

そしてトドメは、お待ちかね、自然の温水プールです。
すぐに着替えられる子供や男性陣なら、せっかくだから入っておしまいなさいよ!と思いますよ。

我らがカンレキーズにも、わざわざ車まで戻って水着に着替え、ゴーグルまで携えて本気で遊泳せんという意気込みを見せた御仁が二名。20分程度ではありましたが、クロールに潜水と、見ていて恥ずかしく羨ましくなるようなはしゃぎっぷりでした。

※大人でも足がつかないほど深いようですので、お子様が入る際には必ず保護者の方もご一緒に。

ノリノリで水遊びをするカンレキ・レッドとブルー
透明度はかなり高いようです 

きちんと整備された歩道を歩いていくと、
川まで行くことができます

一応遊泳可能だそうですが、
ワニがいてもおかしくはないので
私はオススメできません

ひとしきり遊んだ後は、再び車を走らせ、一路カカドゥ国立公園を目指します。

どういうわけか、マタランカを過ぎた頃から、道端にカンガルーやワラビーの死骸が目につくようになりました。数え始めてから2時間かそこらで、ゆうに2ケタは見たと思います。時には2頭が隣同士で横たわっていたりして、なんだかやるせない気持ちになりました。

道路上に横たわっていた死骸を移動
そして合掌

“ロード・トレイン”と呼ばれる連結トラック
速度規制130キロでも、こいつを追い越す時は
やっぱり少しドキドキします(助手席の私が)

アリス・スプリングスからずーっと一直線に来たスチュアート・ハイウェイですが、パイン・クリーク(Pine Creek)で道が分かれます。そのまま北上すればダーウィンへ、右の21号線に入ればカカドゥ国立公園に向かいます。

ハイウェイの左右にちらほら見えていたアリ塚は、パイン・クリークあたりで数もサイズも想像を軽く超えました。

下の写真でもお分かりいただけるかと思いますが、一目見て思わず「はぁ???」と言ってしまうほどのびっくりサイズなんです。しかもかなりしっかりとした作りで、もはや堅牢な城塞都市のようでした。

冗談みたいな大きさのアリ塚
このまま宇宙までも飛んで行けそう

パイン・クリークでスチュアート・ハイウェイを離れ、本日の目的地であるカカドゥ国立公園に向かいます。

ちなみに、カカドゥ国立公園には、ウルルにあったようなチケット売り場や入園ゲートがありません。私たちは一応、公園内に入ってから最初に給油したところで入園券を購入してはいましたが、「無賃入園できちゃうんじゃないかなー」と思うほどの開放っぷりです。

これが入口と言えば入口
でも、実質はただのモニュメント

ですが、展望台や観光ポイント各所でレンジャーさんたちがチケット確認をして回っていますので、買えるところで必ず人数分のチケットを購入し、なくさないように保管しましょう。もし買うチャンスがないままチケットチェックに遭遇しても問題ありません。そのレンジャーから購入すればOKです。

カカドゥ初日の今日は、公園内21号線沿い、ブクブクルク見晴台(Bukbukluk Lookout)やノーランジー・ロック(Nourlangie Rock)を歩いて回り、何千年も前から描き続けられてきたアボリジニの人々の岩絵を鑑賞しました。

蠅除けネット越しに見学するカンレキーズ
帽子もネットもまだ必需品です

アンバンバン(Anbangbang)の岩絵
神話や日常をモチーフにしているとか

ノーランジー・ロックからの眺め


今から7000年も前、日本では竪穴式住居の頃、そして中東でついに文字が発明された頃に、この大陸で狩猟採集生活を営み、神話を語り継ぎ、日々の暮らしや伝承を壁画として残した人々がいたんですね。
う~ん、ロマン。

この世界がどのようにして生まれたのか、どういう理のもとに成り立っているのか。
そして自分たちはどこから来たのか、何を義務とし何を罪とすべきなのか。
どんな文化もそういった形而上学的思考に行きつくのが不思議と言えば不思議ですし、人種や民族を超えて、やはりヒトはヒトなんだなぁとも思います。


さて、ツアコンである私の地図読解力に問題があり、予約していた宿は中心部から少し離れたところにありました。んがんがんが、ホテルまでの途中にMamukala Wetlands(マムカラ湿地帯)という広大なバードサンクチュアリがあり、そこで軽くバードウォッチングをしてから本日のお宿にチェックイン。

出ました!ワラビー!(?)
袋に入ったJoey(ジョーイ)もいます!

メルボルンでも見かけた、木々の脱皮。
きれいにめくれるものですな。
かさぶたみたいで、ぺりっと剥がしたくなります


夕飯後に、恒例となった本日の振り返りと明日の予定確認を。

カカドゥ国立公園で行きたかった最後の展望スポット、Ubirr(ウビルー)に行くことについて多数決を取ったのですが、アボリジニの壁画も展望台も、今日立ち寄ったスポットでも充分に見たということで、決は「行かない」に。

がびーん( ̄□ ̄;)!!正直、想定外。

しかしどうしてもあきらめきれず、ちょっとだけ食い下がります。カカドゥで一番とも言われる景色を見たい、特にウビルーから東のアーネムランドはアボリジニ所有であり不可侵の地なので、せめて見るだけでも・・・しかしまぁ多数決は多数決、結論は「行かない」です。

が!
カンレキ・グリーンがここで助け舟を出してくれました。私がここまで頑張ってきたんだから、私が行きたいところに行こうと。

正気本当ですか!
ここまで全部、私のやりたいことや行きたいところだけで行程を組んだようなものなのに!

有難さ4割、後ろめたさ1割、嬉しさ6割(ん?)で、カンレキーズの皆々様の「じゃあそうしましょう」に頭を下げました。下げたと思います。


ノーザンテリトリー走破の旅も、実質、明日が最終日です。
最後まで無事に走り切れますように。そして何より、ウビルーが期待外れでありませんように!!


マムカラ・バードサンクチュアリ
数種類の鳥たちと水面いっぱいの蓮


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